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しげとし珈琲が選ばれる理由

WHY SHIGETOSHI · 選ばれる理由

最後の一口が、いちばん甘い。 ── しげとし珈琲が"ふだんの一杯"を焼く理由

いきなりですが——しげとし珈琲の焙煎は、
"いちばんおいしい一瞬"を目指していません。
その理由を、説明させてください。

コーヒーが、
ワインになろうとしています。

ここ二十年ほど、コーヒーの世界はワインに学んできました。世界のスペシャルティコーヒー協会のCEOを2019年から務めるヤニス・アポストロプロス氏は、もともとワインと蒸留酒の業界を長く歩んできた人です。協会はいまワイン業界を参考にしながら、「コーヒーの"価値"をどう測り、どう分け合うか」を最重要のテーマに掲げています。

実際、コーヒーの語り口は、驚くほどワインに似てきました。

  • 一杯ごとに点数をつける利き味(カッピング)の採点。点が高いほど、豆は高く取引される。
  • テロワール——その土地ならではの個性で語る。
  • 単一農園や品種(ゲイシャのような)で語る。
  • 浅く焙煎して、豆そのものの個性を立たせる。
  • ナチュラルや嫌気性発酵(アナエロビック)といった、ワイン造りから来た発酵の技法。
  • 「フローラル」「ベリーのよう」という、ワインの試飲を思わせる言葉。

これは、コーヒーが文化として豊かになっていく、素晴らしい流れだと思います。私はそれを否定しません。

ただ、ひとつだけ
気になっていることがあります。

頂を目指すほど、豆は高くなる。わずかな点数の差で価格は何倍にもなり、しかもその高値は、味そのものよりも「物語」や「評判」によって決まる部分が大きくなっていきます。

誤解しないでいただきたいのですが、私は、コーヒーの価格が上がること自体を否定しているわけではありません。コーヒーは、決して豊かとはいえない国や地域の生産者によって作られています。真面目に良いコーヒーを作る人たちを支えるためにも、良いコーヒーには正当な価格がつき、価格は緩やかに上がっていくべきだと、私は考えています。

しげとし珈琲のミッションも、「おいしいコーヒーで、家庭に温かさと笑顔を届け、コーヒー生産者の未来を支える。」と決めています。高いコーヒーには、高いなりの価値がある。たとえ少量でも、その価値を楽しんでいただけるよう努めたいとも思っています。

私が違和感を覚えるのは、価格が上がること自体ではありません。投機的で急激な高騰によって、コーヒーが家庭の日常の一杯から遠ざかってしまうこと——そちらのほうです。

本当においしいコーヒーとは、
何だろう。

そこで私は、立ち止まって考えました。最高の道具で、完璧に淹れて、淹れたての一瞬で飲む——そんな"ピーク"の一杯を求めている人が、いったいどれだけいるのだろう、と。

家庭の毎日は、それとはずいぶん違います。プロのような淹れ方はできないし、淹れたてをゆっくり味わえない日もある。時間がたって、冷めてしまうことだってある。


ここに、あまり語られない事実があります。コーヒーの味は、一杯のなかで刻々と変わります。熱いうちは華やかな香りと酸味が際立ち、温度が下がるにつれて、今度は甘みやコク、後に続く余韻が顔を出してくる。同じ一杯が、時間とともに表情を変えていくのです。

焙煎する側から見ると——淹れたての一瞬のピークをどこまでも高くすることと、冷めてからの甘みや余韻を伸ばすことは、じつは相反する面があります。鋭く立ち上がる味を追えば、冷めたときに痩せてしまう。逆に、冷めても続く甘みや余韻を大切にすれば、淹れたての尖りは、ほんの少しだけ丸くなる。両方を同時にいちばん高くすることは、できないのです。

だから私は、
迷わず後者を選びました。

頂を目指す一杯は、淹れたての、いちばん高いところに力を注ぎます。けれど私が毎日向き合っているのは、ふつうに淹れて、ときに冷めるまで付き合う、家庭の一杯です。

淹れたてのピークをほんの少しだけ譲るかわりに、冷めても、最後の一口まで、甘みと余韻が続くように焙煎する。

最高の淹れ方ができなくても、おいしい。冷めても、おいしい。
——そう考えて行き着いたのが、いまの私の焙煎(ロースト)です。

高級なコーヒーだけを追いかけるのではなく、生産者に正当な対価を届けながら、家庭の毎日の一杯として無理なく楽しめるおいしさを。価格も含めて、多くの人が「これでいい」と心からくつろげる一杯を。私は、頂の一杯ではなく、毎日の一杯を選びました。

SIGNATURE THINKING · 私たちの考え方

ピークの高さより、
おいしさの"長さ"を。

コーヒー通の世界では、豆も道具も淹れ方も温度も、すべての条件がそろった一瞬が頂点です。
でも、暮らしはそうはいきません。淹れ方は日によってブレるし、淹れたてをゆっくり飲めない日もある。
しげとし珈琲は、条件がそろわなくても、冷めても、おいしさが長く続くように焼いています。

おいしさ → 淹れたて 85℃前後 飲み頃 60〜70℃ 冷めた 40℃前後 翌日 / アイス 氷で割る・水筒に ─ TIME ───────────────────── ────── 最後の一口まで → LINE A · 通の条件 条件がそろった理想の一杯 LINE B · しげとし珈琲 ふだん飲む人の、長くおいしい一杯 ここで交差。 以降は、長くおいしい。 ─ ピーク高さより、おいしさの長さを ─
LINE A · 通の条件

条件がそろった理想の一杯

淹れたて・適温・最高の道具。すべてがそろったとき、頂点が高い。ただし、条件が外れる──冷める・時間がたつ──ほど、急に落ちていきます。

LINE B · しげとし珈琲

ふだん飲む人の、長くおいしい一杯

ピークはほんの少し控えめ。そのぶん、淹れ方がブレても、冷めても、翌日のアイスでも、おいしさが長く続きます。途中で交差し、後半はBが上回ります。

私たちは、ほんの少しのピークより、
最後の一口までの"長さ"を選びました。

大きくしないことで、
守れるものがある。

そして、もうひとつ。

私の店では、出荷こそ専任の担当者に任せていますが、豆の買い付けから焙煎まで——味を決める工程は、店主である私が一人で見ています。焼き上がった豆を、ひと粒ずつ手で選り分けるのも、私の仕事です。

SHIGETOSHI ROAST · 3つの約束
  • だからこそ、味がぶれない。ひと粒まで目が届く。
  • たくさんは作れないけれど、その分、質は落とさない。
  • 流通や中間マージンが幾重にも挟まらないぶん、この品質のまま、価格を抑えられる。

大きくしないことで、守れるものがある。それが、しげとし珈琲が選ばれている理由です。

毎日の一杯を、最後の一口までおいしく。
まずは、お試しセットから。

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